A.ご回答内容
■名古屋城本丸御殿に関すること
かつて名古屋城の本丸には、天守閣の南側に本丸御殿がありました。個の本丸御殿は、近世城郭御殿の最高傑作と言われ国宝に指定されていた建物で、現在、国宝になっている京都二条城の二の丸御殿と並ぶ武家風書院造の双璧と言われていました。
本丸御殿は、1615年(慶長20年)に完成し、当初は初代藩主・徳川義直の住居・藩の政庁として、その後、将軍上洛の際の宿舎となりました。また1634年(寛永11年)には、三代将軍家光の上洛にあわせて大改築され、上洛殿や湯殿書院などが造られました。総面積は約3100㎡、部屋数30を超える木造平屋建ての建物でした。
勇壮な天守閣と優美な御殿が並び建つことで、名古屋城は城郭建築としての風格を形成しており、1930年(昭和5年)に国宝に指定されましたが、1945年(昭和20年)5月、空襲により、天守閣、本丸御殿ともに焼失してしまいました。
戦後の復興にともない、1959年(昭和34年)に天守閣は再建されました。本丸御殿についても、江戸時代の文献のほか、多くの写真、実測図を基に2009年(平成21年)1月より復元工事が始まり、2018年(平成30年)に復元工事を終え完成し、玄関・表書院、対面所、上洛殿などを公開中。
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